続・父のひとりごと
自閉症児りょうまの父が語る、福祉関連中心のちょっとだけ真面目な「ひとりごと」
201707<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201709
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【第615号】維新の会、「家庭教育支援条例(案)」に思う
大阪維新の会、「家庭教育支援条例(案)」についての“ひとりごと”です。

維新の会、条例案提出を撤回 「偏見助長」など批判受け【2012/5/7付 朝日新聞より引用抜粋】

http://www.asahi.com/edu/kosodate/news/OSK201205070092.html

 橋下徹大阪市長が率いる大阪維新の会の大阪市議団は7日午後、親の愛情不足が発達障害の要因とし、その「予防」をめざすとした条例案について、市議会への提案方針を撤回した。市議団が示した条例案の原案に対し、専門家や保護者団体から「科学的に誤り」「偏見を助長する」と批判が相次いでいた。

 条例案は「家庭教育支援条例案」。「親になるための学び」が必要との立場から、家庭教育の支援や伝統的子育ての推進を主張。「発達障害、虐待等の予防・防止」を掲げて、「乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因」と明記している。

 条例案を推進していた維新の辻淳子市議によると、条例案の文案は4月下旬、「親学」を提唱する高橋史朗・明星大教授から資料として提供を受けたという。辻氏らは1日、条例案の原案として提示。市議団の美延映夫幹事長は報道陣に「5月議会への提出を目指す」と表明していた。

 これに対し、発達障害の子どもの保護者らで作る大阪府内の13団体は7日、発達障害者支援法を踏まえて「発達障害は先天的脳機能障害。条例案の記述は学術的根拠がなく、偏見を増幅する」として、提出中止を求める要望書を維新側に提出。保護者らは記者会見で「親を追いつめる発想はやめて欲しい」と訴えた。

 一方、橋下氏も同日午前、報道陣に「発達障害の子どもを抱えて苦労されているお母さんに『それはあなたの愛情の欠如だからだ』と宣言するのに等しい」と批判。市議団に見直しを求めたことを明かしていた。

 美延氏は7日、保護者らと面談した後、「(保護者の)ご意見は大事にしないといけない」と条例案の提出撤回を表明した。

 条例案を巡っては、ネット上でも批判が相次いだ。脳科学者の茂木健一郎さんはツイッターで、伝統的子育てで発達障害や虐待が防止できるとする条文を「科学的にただしくない」と指摘。乙武洋匡さんは「誤解によって苦しめられている人が、たくさん存在しています」と訴えていた。


連休中には、関係者の中ではこの話題一色になっておりましたので、今回はこのニュースを取り上げさせていただきます。
まずこの記事の前提にある、「家庭教育支援条例案」に関しては、5月に、「大阪維新の会」が大阪市議会へ提出する予定であった案でした。
当案の全文に関しては、リンクで張っておきますが、その中の何が問題であったのかその部分(第4章の第15条と18条)を抜粋させていただきます。
※全文はこちらです→http://osakanet.web.fc2.com/kateikyoiku.html

第4章 (発達障害、虐待等の予防・防止)

(発達障害、虐待等の予防・防止の基本)
第15条
乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因であると指摘され、また、それが虐待、非行、不登校、引きこもり等に深く関与していることに鑑み、その予防・防止をはかる

(伝統的子育ての推進)
第18条
わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できるものであり、こうした子育ての知恵を学習する機会を親およびこれから親になる人に提供する


この中の2点、
* 乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因である
* わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できる

という部分に関して、誤った認識であり、撤回・訂正を求めたいというのが本題です。

さて、大阪のみならず、日本各地の団体において要望書が提出されました。
ニュース記事にある大阪府内の13団体の要望書にも目を通しましたが、私自身は日本自閉症協会から5月6日に提出された要望書が大変的を射た文章であると思いましたので、週刊自閉症ニュース第208号(音声ポッドキャスト)で、こちらの要望書を読ませていただきました。
http://soyokazenotegami.seesaa.net/article/269603867.html

今回の大阪維新の会条例案は、発達障害に対する誤った認識と無理解の部分が前面に出ていることは、発達障害に普段から関わる方であれば、誰もが感じられることだと思います。

「発達障害」については、2004年12月3日に議員立法として成立、「発達障害者支援法」が2005年4月1日に施行し、定義付けされました。
そして、世界保健機構(WHO)の「ICD-10」によって、自閉症、AD/ED等発達障害の診断基準が決められています。

そんな中、いわゆる有識者と呼ばれる方々が、このような発達障害への誤った認識をしていることが前面に出てきたことは、日本国内での現実であると受け止めることができますし、困ったことではありますが、
視点を変えればある意味良かったのではないかとも感じています。

なぜならばこのようなことが無ければ、誤った認識を持ったまま無理解が維持・継続されてゆくことでもあるからです。
そういう点でも、それらがあぶり出され、表面に出てきたことは、ある意味発達障害をまだ正しく理解していない多くの方々へ理解してもらうためのチャンスでもあると思います。

個人的には、これらのことに早急に要望書などで各団体が動かれたことに対し、敬意を表したいと思います。
個人で叫んでいてもなかなか声が届かないのが現実であり、
大きな団体が動いて頂けることは、大変意味のあることだと感じております。
一方、個人レベルでの動きで思うことは、今回の目的は個人や特定団体への攻撃や批判などではありません。
目指すところは、発達障害への正しい認識と理解であることを踏まえながら、感情的にならず冷静に声を上げてゆく必要性を感じます。


コメント
この記事へのコメント
目を光らせて
はじめまして。私は自閉症児の母です。今回の件は、子供が利用する福祉サービスの事業所から、注意喚起のお手紙が来ました。そこの所長さんがこの春の法改正で国会に出向いた時、若い女性議員から「あなた達は虐待・ネグレクトに加担してる」と罵られたそうです。条例の元ネタを作った「親学推進協会」という怪しい団体は、国政に浸透してきて(親学推進議員連盟)、親学の勉強会も開かれてるとか。その勉強の成果が上の暴言なら、発達障害への偏見を広めるのに相当貢献していそうです。大阪市の一件は収まっても、まだまだ目を光らせてた方が良さそうです。
私は普段ブログでは、あまりこのての話題は取り上げてなかったんですが、今回のは酷いです。私はテレビでよく見かける発達障害っぽいタレントを話題にし、1つの個性としてもっと身近に感じてもらいたいと思っているのですが、障害の防止という表現は正に真逆です。
2012/05/20(日) 11:23:29 | URL | yuccalina #-[ 編集]
コメントを投稿する
管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
copyright © 2004 Powered By FC2 allrights reserved
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。