続・父のひとりごと
自閉症児りょうまの父が語る、福祉関連中心のちょっとだけ真面目な「ひとりごと」
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【第541号】でこぼこした発達の子どもたち
今回は、「でこぼこした発達の子どもたち」という本をご紹介します。

「でこぼこした発達の子どもたち」のサブタイトルには、
発達障害・感覚統合障害を理解し、長所を伸ばすサポートの方法と書かれています。
著者は、アメリカ人のキャロルストッククラノウィッツさんです。

感覚統合障害という言葉は一般にはあまりなじみがない言葉です。
この度、翻訳をご担当されました高松綾子さんからポッドキャスト週刊自閉症ニュースの方へ、メッセージを頂きましたので、当ブログでご紹介いたします。

「週刊自閉症ニュース」リスナーのみなさん、はじめまして。今回この番組でご紹介していただく「でこぼこした発達の子どもたち」の翻訳を担当しました高松綾子です。

この番組を聞いていらっしゃる方でしたら、大抵の方が「感覚統合」や「感覚統合療法」といった言葉を知っていたり聞いたことがあるかと思いますが、この本は、体が感じる「感覚」から受け取る情報処理が脳内で上手く働かないために日常生活に支障をきたす「感覚統合障害」と呼ばれる問題についての入門書です1998年にアメリカで書かれ、2006年に改訂版が出ました。

著者のキャロル・クラノウィッツさんは、長年保育園の先生として「知能的に大きな遅れがないにも関わらず、学習や行動に困難を抱える子供達」と数多く接することで、感覚統合障害についての理解を深め、現在はこの障害についての正しい知識や情報を普及するため、アメリカを中心に講演や出版活動に従事していらっしゃいます。

この感覚統合障害という問題は、実は幼い子供を中心に非常によくみられる問題であるにも関わらず、障害者教育や支援の先進国であるアメリカでさえも、十分に理解してもらえなかったり、間違って解釈されてしまったりで、障害を持つ子供達やその家族が困っているケースが未だ多いのが現状です。そういった中で、この本は、98年の発売時から現在に至るまで、アメリカでは「感覚統合障害についての必読書」として必ず挙げられる本のひとつとなっています。

私はアメリカ在住の日本人でして、実は私の子供がこの感覚統合障害を抱えています。今から5年ほど前のことですが、我が子の発達遅れや育てにくさの原因が分からず悩んでいたときに、いろんな人からこの本を読むように薦められました。そして本を読んで、感覚統合障害という問題の存在を初めて知り、自分の子供がこの問題を抱えていると分かったのです。分かりやすい言葉で、また保育園の先生の視点で書かれたこの本は、一般の母親にとっても非常に読みやすく、本を読み進めるにつれて、私は「あぁ、この子の問題は私の子育てが悪いからではなかったんだ」と肩の荷を少し降ろすことができました。また、今まで「親泣かせの困った子」としかみえなかった我が子が、実は人一倍頑張って困難に立ち向かっているということも知ったのでした。一冊の本が日々の生活や人生を変える、ということがありますが、私の場合、我が子の問題と前向きに付き合えるようになったのは、小児科の先生や専門家の助言ではなく、この本のおかげでした。

その後、インターネットなどを使って感覚統合障害について調べながら、日本では一般向けの書籍が少ないことに気づき、「感覚統合障害のことを日本の人達にも正しく知ってもらいたい」という思いもあって、この良書を日本で出版できないものかと考えたのです。そして日本の出版社さんへ話を持ちかけ、翻訳も担当させていただくことができました。日本語版の監修については、日本感覚統合学会会長の土田玲子先生からご指導を受けました。

土田先生がおっしゃるには、発達障害の多くは、今の段階では原因がはっきり分からず、まだまだ理解の途上にある症状なり問題であり、感覚統合障害という用語は、新たな障害でもなく、医学的診断として用いられる概念でもなく、「発達障害の子供に対する違った切り口での理解の方法」だということです。そして、そのうえで、この感覚統合障害を知ることにより、子供の行動の理由が見えてきて、理解につながる、ということが大切なんだというわけです。

日本ではまだあまり知られていない感覚統合障害ですが、この本が、かつての私と同じように悩んでいる親御さんの力になれたら、そして発達障害を抱える子供達やそのご家族にとって住みやすい社会になるよう少しでも貢献することができればと願っております。


高松さん、メッセージをありがとうございました。

早速私も、この本を拝読いたしました。
最初手にした時は、300ページを超える厚めの本でしたので、読むのに時間がかかると思いましたが、実際読み始めるとスラスラとページは進み、数時間であっという間に読み終えてしまいました。大変読みやすい本だと思います。
内容は、感覚統合の方の事例が随所に書かれているので、様々なパターンが存在することを知ることができます。と同時に、感覚統合障害を持つ当事者自身が、どう感じているのか、あらためて対応する側の理解の必要性を感じました。
巻末にある、専門家に相談する時に使える(園児・小学生の児童用)感覚統合発達チェックリストは、実際に親御さんがお子さんの状況をチェックするために使えますし、また客観的にお子さんの状況を知ることができると同時に、専門家への相談時の資料として役立つと思います。
いずれにせよ、専門家の方はもちろんですが、お子さんがまだ小さな当事者の親御さんには、こども自身がどう感じており、どんな感覚で困難を感じているのかを知るために大変役に立つと思います。

ご興味のある方はぜひお手に取られてはいかがでしょうか?
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「でこぼこした発達の子どもたち」
著者名:キャロル・ストック・クラノウィッツ・著/土田玲子・監訳/高松綾子・訳
判型:B5変判/並製/本体320頁/別冊24頁
発行日:2011年6月26日
ジャンル:教育・学参・子育て・保育シリーズ
税込価格:2520円(すばる舎)
http://www.subarusya.jp/book/9784883998982.html

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